ニュージーランドの最高峰、Mt. Cook (マウント・クック)。
南島の西海岸に伸びる南アルプスの中央に位置する聖峰です。
実は、正式な名称が、1998年にAoraki/Mt. Cookとされました。
Aoraki(アオラキ)は、もちろんマオリ語。
「雲を突き抜けるもの」という意味です。
もちろん、マオリ族にとっても聖なる高峰です。
そのマウント・クックの麓にあるMt. Cook Village(マウント・クック・ヴィレッジ)に初めて!行ってきました。
Mt. Cookの周りの山々でヘリ・スキーは体験したことはあるんですが(以下参照)、陸路で近くまで行ったのは今回が初めてなんです。
http://realadventures.weblogs.jp/weblogs/2006/08/heli_ski_in_mtc.html
http://realadventures.weblogs.jp/weblogs/2006/08/can_you_believe.html
一番近くにある、Twizel(トワイゼル)という人口300人の小さな村を出て、国道60号線を左折。
Lake Pukaki(プカキ湖)の表現しがたい青い水面を右手にしながら国立公園に向かいます。
正面に見えてきたマウント・クック。
南アルプスの他の高山と、その威厳も、そして端麗さも、全く格が違うことが、一目でわかります。
1882年に、アイルランド人のW.H. Green氏が、スイス人2名をガイドとして従え、登頂を試みたのが初めての挑戦。
ただし、記録によると、1894年のニュージーランド人登頂隊が初登頂を成功させるまでに、12年の歳月を費やすことになります。
今でも、年間に数人の死亡者を出す、その美しさとはうらはらに大変厳しい山でもあります。
私たちは、Hooker Valley(フッカー・バレー)のトレッキング・コース入り口の駐車場から、30分で歩けるKea Peak(ケア・ピーク)という展望台までいってきました。
岩石の谷から見える白い峰はまっすぐに天を刺しています。
この山が、世界的にとても有名な理由の一つとして、1953年に世界の最高峰エベレストの初登頂を達成したEdomund Hillary(エドモンド・ヒラリー)卿の、練習場であったということが挙げられます。
そのヒラリー卿も、昨1月11日に永眠されました。
http://realadventures.weblogs.jp/weblogs/2008/01/post-b651.html
マウント・クックの左手には、氷河を堂々と携えたMain Divide(メイン・ディバイド)と言われる氷壁のような山があります。
南アルプスには、マウント・クックを筆頭として、ニュージーランドの高山標高第30位までが密集しています。
そのうち24峰が、3000m以上の標高を誇ります。
いつも、「自然をどう思いますか?」と聞かれるときに、
「自然は、とても畏い(こわい)ものと認識しています。」と答えるようにしています。
「恐い」でも、「怖い」でも、「強い」でもない。
畏敬の念を含め、そして人間がちっぽけな存在ということをきちんと教えてくれる、そんな存在としての「畏さ」です。
そういう思いを胸に、Lake Tekapo(テカポ湖)へ向かいました。
その道すがらに見た、空とマウント・クック。
不思議な雲の形です。
Aotearoa(アオテアロア)。
マオリ語でニュージーランドのことをそう呼びます。
「長く白い雲の国」。
アオテアロアが意味するところです。
・・・だから、「雲の国」なんですね。
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