ニュージーランドの伝説、そして良心。
エドモンド・ヒラリー卿が、昨1月11日に永眠されました。
病院に入院されていて、退院も間近に迫った日にとても静かに逝かれたようです。
家族に愛され、友達に愛され、国民に愛され、そして異国の人々にも愛されて。
88歳の生涯は、尊敬と、愛情と、畏敬と、そして熱意に溢れていたものだったのだと思います。
ネパール人のテンジンと2人でエベレストに初登頂したのは1953年。
もう50年以上も前になります。
でも、その偉業は今もその威光衰えることなく、ニュージーランド人全ての心の奥底に刻まれています。
22日には、国葬が行われます。
私もたまたまAucklandにいますので、参列させていただこうと思っています。
ヒラリー卿の偉業にInspireされて、自分達も前人未到の偉業に挑もうと思ったオーストラリア人の若者二人がいます。
彼らは、11月13日に、ニュージーランド沖、1500km以上も離れたオーストラリア、シドニーの北の海岸から、シーカヤックで出発。
人力で、二人だけで、海峡を渡り切って、ニュージーランドの西海岸ニュープリマスに到着しました。
ヒラリー卿がお亡くなりになって、2日後の1月13日でした。62日の航海でした。
なにか、因縁があるのでしょうか。
http://www.crossingtheditch.com.au/
上のウェブ・サイトの航海路を見ていただければわかるように、途中にすごい困難に見舞われています。
方向を見失ったのではと思わせるほどのループ。
波と、風が、予想を遥かに超えるほど凄かったのでしょう。
体力ももちろんですが、凄い精神力です。
この遠征で凄いのは、以下の2点です。
彼らが、この冒険を企画する前に、同じくオーストラリアの冒険家、Andrew McAuleyがこの海峡を横断しようとして、ニュージーランド沖80kmの地点で行方不明となっています。
この事実にも負けずに、勇気を奮って、挑戦したこと。
そして、この遠征が、彼らのための金銭的な目的ではなく、シドニーにある医療施設のためのチャリティーのためであるということ。
素晴らしいです。
現在、ニュージーランドの南島を廻っているカヤッカーが、私の知る限り3人います。
そして、その全てが女性です。一人はフィンランド人。これも凄いですね。
ヒラリー卿はこうおっしゃいました。
"People do not deicde to become extraordinary.
They decide to do accomplish extraordinary things."
彼は、自分のことをOrdinary Kiwi(普通のニュージーランド人)だよといつもおっしゃっていたそうです。
Kiwiには、Extraordinaryなことをやり遂げる、そしてそういう人たちを尊敬して、応援する、そういう血が脈々と流れているんでしょうね。
88歳まで、あと47年もあります。
頑張って生きよう!
エドモンド・ヒラリー卿のご冥福を心よりお祈り致します。
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