私たち「リアルニュージーランド」は、ニュージーランドで学ぶみなさんを応援するために、留学のお手伝いをさせていただくことになりました。
まだ、ウェブ上でも発表、宣伝等していませんが、すでにいくつかお問い合わせをいただいております。
留学のお手伝いと言っても、大手の留学センターのように、数多くの学校を紹介することはしません。
私たちが目の届く範囲の、ネルソンならびにネルソン郊外の高校、中学、英語学校、そしてニュージーランド独特のシステムである、国立技能専門学校等をご紹介しようと思っています。
私たちが、留学のお手伝いを始めることになった経緯をお話しさせてください。
先日、日本に帰国した際に、ここネルソンの高校を卒業した真梨子ちゃんと、お母さまとお昼ごはんをご一緒させていただく機会がありました。
真梨子ちゃんとは、オークランドからネルソンまでの飛行機の中で、たまたま隣り合わせになって、共通の知り合いもいることから仲良くなり、後日うちにも遊びに来てくれました。
余談ですが、その夕食には、世界で頑張る日本の若者がなんと3人もうちに来てくれました。
その時のことをブログで記しています。
http://realadventures.weblogs.jp/weblogs/2008/12/post-1716.html
真梨子ちゃんは、こちらのGarin Collegeを卒業して、この9月からイギリスのトップの大学のひとつ、Warwick Universityに通います。
その時に一緒だった心ちゃんは、ウェスタン・スタイルの乗馬を極めたいということで、日本に一時帰国したのち、今は本場アメリカに修業に出ています。
倉原君は、自分で宣言したとおりに、きちんとアドベンチャー・レースの最高峰Coast to Coastを、見事完走しました。
みんな、本当にすごいですね。
真梨子ちゃんと話をしていろんなことを伺うたびに、今度帰国した際には、必ず真梨子ちゃんのお母さまにお会いして、いろんな話を伺いたい。
ずっとそう思っていたんです。
どういう経緯で、真梨子ちゃんをニュージーランドに留学させることになったのか。
不安などなかったのだろうか。
日本の教育システムについては、どんなお考えをお持ちなのだろうか。
真梨子ちゃんとお母さまにお会いしたのは、大阪駅の近くでした。
お母さまは、やはり思っていた通りの、しっかりとした考えをお持ちで、それでいて真梨子ちゃんを優しく見守っていらっしゃる素晴らしい方でした。
お昼をいただきながら、いろんなお話を伺いました。
あまり個人的なことは、申し上げるべきではありませんが、ひとつすごく感銘を受けたことがあります。
それは、以前真梨子ちゃん本人からも聞いていたことですが、留学するにあたって一番大切なのは、「国語力」であるというお話です。
真梨子ちゃんが、15歳でニュージーランドに行くという段になり、お母さまは、
「この子はとてもよく本を読んでいるから、きちんとした国語力を備えている。」
そう考えて、わが子をニュージーランドまで送り出されたとのことです。
英語は、環境さえ変われば身につけることができる。
それより大事なのは、英語で何を喋るかということ。
頭の中で、自分の感じたこと、考えたこと、それをきちんとした文章で組み立てる、そして相手に伝える。
それが本当の国語力ではないでしょうか。
ここ数年、藤原正彦先生の本が一般的にもベストセラーになり、「国語」の重要性が言われてきました。
ただ、真梨子ちゃんのお母さまのように、わが子にそのことをきちんとあてはめて考えられていることに、本当に感嘆しました。
あと、おっしゃっていたことで、心に残っていることについては、
「母親も大変なんです。子供だけではなく、母親も当事者ですから。」
と、いうことです。
私たちが育った70年代から80年代にかけては、まだ共有できる価値観(それが正しかったか、間違っていたかは別の議論を要します)が、多々あったように思えます。
現在の教育現場の話を聞くと、いろんな価値観が混在し、またそれら全体が昔になかったようなスピードで変化していることが伺えます。
インターネット等の発明で、情報があふれる中、情報処理だけで大人たちもどんどんと余裕を失っている。
「先生たちも、昔よりレポート等の事務作業が増え、大変みたいなんです。」
ということでした。
お母様もおっしゃっていた、3つの間(時間、空間、仲間)が無くなっているということが、本当に現実のものになっているのかもしれません。
海外に出ることが、すべての方々にいいことだとは決して思いません。
ただ、ニュージーランドに暮らしてみて、やはりとても暮らしやすい国だということを実感しています。
実は、ニュージーランドは少子化とはほど遠く、2008年は1991年以来のベイビー・ブームでした。
人間も動物だという観点に立てば、子供を育てやすいという環境を本能的に察しているのかもしれません。
子供に限らず、私が考える日本の一番大きな問題としては、刺激が多すぎることだと思います。
刺激というのは、何も悪い情報のことばかりではありません。
情報自体が刺激なのです。
たまに東京に帰って思うのは、街に情報が氾濫しているということです。
ボーっと立っていても、看板や広告の文字が目から入り、スピーカーからの音声はいやがうえでも耳に入る。
人の多さは肌に感覚をもたらし、都会の排気ガスは鼻からも入ってくる。
何もしなくても、それだけの「刺激」が日常的に人間を襲っているわけです。
ひょっとしたら、そういう刺激から自分を守るために、人間のいろんな防御システムが作用しているのかもしれません。
その結果として、現代のいろんな問題が発生している起因になっているとも考えられます。
そういう意味で、ニュージーランドで生活するということは、とても健康的であるのかもしれません。
ネルソン等の小都市などは、刺激になれた日本人にとっては、つまらないと思えるぐらい刺激がないところですから。
一つ言えるのは、自分でいろんなことを考える時間が与えられるということです。
それは、子供だけではなく、こちらで生活している大人にも言えることだと思います。
私は、そういうニュージーランドが大好きです。
九州の田舎で育った私にとって、そのころ海外で学ぶなんて考えもできませんでした。
しかし、世界が平たくなった今、そういう機会を、選択肢の一つとして、現地からご紹介できればと思っています。
もし、ニュージーランドで学ぶこと、興味がありましたら、是非ご連絡いただければと思います。
問合せ先: リアルニュージーランド (左記をクリックしてください)
右、一番手前が真梨子ちゃんです。
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