ニュージーランド最大のワイン産地、マルボロから車で1時間半程度、もしくは、南島最大の都市クライストチャーチから3時間弱。
Kaikoura(カイコウラ)は、どの大都市からも100km以上離れているので夜空がとても綺麗なんです。
そんなカイコウラというとても小さな町(村)で、星空ツアーをやっているとのことをQueenstownのMTBツアー会社に紹介されました。
Kaikoura Night Skyというところです。
Hussein(フセイン)というとても感じのいい青年が案内役です。
余談ですが、夕刻8時半にフセインがホテルに迎えに来てくれましたが、想像していたのは中近東系の移民で、ちょっと髭を蓄えたがっちりした。。。
現れた青年は、長身でスマートなブロンドの、俳優みたいな人でした。
喋り方は、やっぱりちょっと田舎っぽくて親近感が持てるのですが。
ちょっとビックリしました。
先入観って、やっぱり駄目ですよね。
車で、アザラシがたくさんいるカイコウラ半島の先っぽにある農場のまんまん中、半島で一番高いところにある牧場のまんまん中。
そこのちょっとした平地が私たちの観測所です。
この写真の真ん中あたりですね。
周りからは、この頃生まれたばかりの子羊の「メ~ッ」という声がたくさん聞こえます。
見えるのは、たまに発光する半島の先に位置する灯台の光だけです。
暗い、暗い、観測所ですから、写真でご紹介できないのが残念です。
南半球の星空は、当然のことですが北半球の星空とは違います。
大気圏の空気は、赤道を超えて還流しないらしいです。
ですから、南半球の空気は北半球の大気汚染に影響されることが少ないんですね。
だから、星空が本当に綺麗なんです。
フセインは、スター・ウォーズに出てくるような、ライトセイバーみたいな、光が星空まで届くようなポインターで夜空を指しながら色々と説明してくれます。
南十字星。
もちろん、ニュージーランドの国旗に中に記されている星座です。
知っていましたか?
南十字星って、北極星みたいに真北を指すものじゃないって。
実は、十字架の長い辺を、十字架の下に4.5倍伸ばした地点が天空の南の支点なんですね。
だから南十字星は、その地点を中心にぐるぐる廻っているわけです。
私は、知りませんでした。。。
知っていましたか?
天の川って、濃い部分と、薄い部分があるって。
そして一番濃い部分は南半球でしか見られないって。
私は、知りませんでした。。。
ところで、天の川って何?
フセインが説明してくれました。
私たちの地球は、ご存知のとおり太陽の周りを廻っている惑星群、太陽系の一部です。
太陽系は、銀河系の一部と考えられています。
銀河の形は以下の絵のとおり、薄っぺらいUFO型の形をしているとされています。
ですから、銀河系の中にある私たちが横?に拡がる円盤の部分を見た場合にはたくさんの星が密集して見える訳ですね。
その円盤が、天空では天の川として一つの筋として見えるんです。
私たちが見ている星は、全部その銀河系にある星なんです。
そして、惑星以外はみんな太陽みたいに自分で光ってるんです。
地球に一番近い星は、南半球から綺麗に見えます。
南十字星のすぐ横にある横に2つ並ぶポインターと呼ばれる星座のひとつです。
どのくらい近い?
光速というのは、月まで行くのが1秒程度。 太陽まで8分程度。
その光速で行っても4年半かかるところにその星はあるそうです。
ケンタウルス座の一部です。
知っていましたか?
先ほどから南半球からしか。。。と言っていますが、実は南十字星は日本でも見えるんです。
もちろんケンタウルス座も。
でも、北緯27度以下、与論島以南でしか南十字星は見えないそうです。
そんな話をたくさん聞きながら、一時間以上牧場に佇んでいました。
いくつの流れ星を見ただろう。。。
直径が50cmもありそうな凄く大きな天体望遠鏡も用意してくれて、牧場の真ん中から、いろんな不思議な星や星群を見せてくれました。
寒かったけど、私にとっては初体験で、最高に楽しい時間でした。
モーテルに帰ったのは、午後10時過ぎ。
オフシーズンのカイコウラ。そんな時間にレストランが開いているはずもなく。
星空を見ながら、カップラーメンを食べました。
それにしても、地球は小さいな。
最近のコメント