先日、近所に住むNathan Fa'avaeに呼ばれて、ハンギ・パーティに行ってきました。
えっ?
Nathan(ネーサン)って誰?、だって?
ハンギって何?、だって?
ネーサンは、2005年のAdventure Race World Championshipのチャンピオン・チームのキャプテンです。
2006年には、Southern Traverseでも優勝しています。
まさに、世界で屈指のアドベンチャー・レーサーでした。
心臓疾患で(信じられないけど)、2006年に引退。
でも、2007年の大会ではスコットランドで4位に入賞。すごい・・・
2年前ぐらいに初めて会ったときから、とても仲良くさせてもらっています。
初めて逢った時は、感動したなぁ。やっぱり、スケールが違うなあって感じました。
http://realadventures.weblogs.jp/weblogs/2006/12/wonderful_peopl_1.html
ネーサンは、Kina(キナ)という地域の一等地、タスマン湾の海岸線が一望に見下ろせる丘の上に住んでいます。
でも、家は全部手作り。
マッドブリックという工法で、家族と友達とで作ったらしい。
もちろん、子供の遊び場(広い!)も、全部自分で作ります。
建物の中は、こんな感じ。
パーティ当日は、子供たちで溢れかえっていました。
子供だけで15人ぐらいいたんじゃないかな。
みんな元気なんだよなぁ。
一番手前のジェシカは、1歳半なのに、もう走りまわって、すげぇ重いものを持ち上げては投げていたからなぁ。
最年少は、なんと3週間!まだ眼が半分しか開いていませんでした。
そしてドアの外にはサニー。まだ子犬です。
いい子だけど、たくましく育っております。
Hangi(ハンギ)って何?
ハンギ料理は、マオリ族の伝統的な料理。
地面に深く穴を掘り、その中に焼けて熱くなった石と食材の入ったかごを入れ、数時間蒸し焼きにするんです。
食材は、鶏、羊、豚、今回はコーン・ビーフ、そしてタロイモ、ヤム、クマラ(サツマイモ)などなど。
こちら食材のリストです。
ネーサンと仲間たちは、倉庫の横の広場に、朝8時半に穴を掘り始め、同時に高々と燃え盛る焚き火で鉄塊を熱しはじめます。
焼き石は手に入れるのが難しいので、くず鉄から鉄塊を取り出し、それを、なんと4時間程度もずっと熱するんです。
そして、お昼頃に穴の中に熱くなった鉄塊を放り込む。
「ここが重要なんだ、FUJI(そう呼ばれている)。すぐに、そうすぐに穴に移さないと鉄はすぐに冷えてしまうんだ。」
「そう、それはレースと一緒。困難の中、いかにチーム・ワークで早く使命を果たすかだ。」
「10分以上かかったら駄目だ。昨年の記録を更新して、今年は5分でゴールしたんだ!」
と、ネーサンが、熱く、熱く、語っていました。
この魂の熱さと、並々ならぬ集中力。
さすがにワールドNo.1は違うなぁと、感心すること仕切りです。
鉄塊の上に食材を詰めたかごを載せ、その上に何枚もの毛布。
そしてその上に土をかけて、また4時間以上蒸します。
そして、お待ちかね。
朝からの重労働を経て、予定通り(そこが凄い!)、午後5時に開帳!
マオリの決まりでは、ハンギを作る土の周りには男しか寄ってきてはいけないらしい。
まさに「男」の料理。
子供たちの熱い視線を受けて、屈強な(本当に)男たちが、雨の中、土を掘り起こします。
大変そう・・・・
でも、子供たちは、倉庫の屋根から落ちる水の方が楽しいみたい。
子供たちの半数は、裸足だったりするからなぁ。
一応、ニュージーランド、いま冬です。
掘り出した籠を丘の上の家のほうまで持って行きます。
ネーサンの後姿を確認して、ここで本邦初公開、Nathan Faavaeのギアが詰まった倉庫の中身です。
この一枚じゃ写しきれないんだけど。
たくさんのギアがあったけど、凄く片付いていました。
うちの倉庫とはえらい違いです。
さて、いよいよ、ハンギの試食タイムです。
凄い量ですよね。
ラムもめちゃくちゃ美味しそう。
こんなにたくさん!
ネーサンと仲間たち、雨の中どうもご苦労様でした。
いっただきまーす。
この後、みんなでデザート食べて、わいわい話をして。
みんなで、50人ぐらい集まったのかな。
みんなの前で、
「あそこにいるのが、日本から来たFUJIだから。よろしくな。」
なんて、紹介されちゃいました。
ハンギ、ほんとにうまかったぁ!
こんな、贅沢じゃないけど、素晴らしいコミュニティがあるニュージーランドが大好きです。
それにしても、みんなでかくて、それでいてフィットしてそうなのばかり。
私も体力付けないと・・・
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