7in7 Challenge
トレッキング王国、ニュージーランド。
数あるトレッキング・コースの中でも、その素晴らしさから、9つのコースは、「Great Walks」と呼ばれています。
日本でも、とても有名な「ミルフォード・トラック」も、その一つ。
私の大好きなトレッキング・コース、「ヒーフィー・トラック」も、もちろんそのうちの一つに数えられています。
9Great Walks (9大ウォーク)の中でも、ちょっと特殊なカヌー・トリップ(ワンガヌイ・トリップ、これ最高!)と、南島のそのもっと南にある、スチュアート・アイランドのトラックを除いた7つのトラック。
その7つのトラックすべてを、連続7日間で走り切る。
それが、「7in7 Challenge」です。
通常、一つのトレッキング・コースを完歩するのに、3日間から5日間程度かかります。
それを一日で走って、その後に移動。
そして、また違うトラックを一日で走ります。そして、また移動…
そんな、おバカさんなチャレンジを思いついて、本当に実行しようとしているのが、Malcom(マル)です。
もう、数時間後には、最初のトレッキング・コース、北島のLake Waikaremoana(ワイカレモアナ湖)にて走り出します。
数ある巨木に囲まれた、素晴らしいUrewera(ウレウェラ)国立公園内の森の深層を駆けて行くトラックです。
マルは49歳。
ケプラーチャレンジをはじめ、マラソンやトレイルランの大会にも何度となく出場しているツワモノです。
アドベンチャー・レースにも多数参加していて、私たちのビジネス・パートナーであるARCというレース・オーガナイザーから彼のことを紹介されたんです。
最初にこのチャレンジを聞いた時には、にわかには信じられませんでした。
だって、ケプラー・チャレンジ(60km)に参加する人々でさえ、私から見たら、とても変わった凄い人々。
その何倍もの距離を、移動も含めて7日間ぶっ続けで走り切ろうというのですから。
マルは、この偉業を通じて、チャリティ活動を行っています。
出発前日の現在までに、すでに約60,000ニュージーランド・ドル、日本円で400万円相当の寄付金が集まりました。
その全額は、白血病患者とそのリサーチのための機関に寄付されます。
実は、マル自身が、まだ小さい頃に白血病で大事なお兄さんを亡くしています。
病気のために、日に日に弱っていくお兄さんを見ていたのが、とても辛かったと話してくれました。
「だから、このチャレンジでは、お兄さんが一緒に走ってくれる気がする。」
そう、笑顔で語ってくれました。
彼が走る全コース、スケジュールは以下の通りです。
Day 1 – November 29th – 42.7km – Lake Waikaremoana Great Walk Day 2 – November 30th – 41km – Tongariro Northern Circuit Day 3 – December 1st – 51.9km – Abel Tasman Coast Track Day 4 – December 2nd – 78.4km – Heaphy Track Day 5 – December 3rd – 32.1km – Routeburn Track Day 6 – December 4th – 53.5km – Milford Track Day 7 – December 5th – 60.1km – The Kepler Challenge* 総距離359.7km。 最終日は、リアルニュージーランドでもご紹介しているケプラー・チャレンジです。 ニュージーランド最高峰のトレイルランニング・レースに参加することが、最後の締めになります。 マルの、チャレンジング・スピリットをたたえ、彼が真剣に取り組んでいるチャリティに、皆さんからの暖かいご支援をいただければ、本当に嬉しく思います。 以下、7in7 Challengeのオフィシャル・サイトです。 チャリティの詳細も、英語ですが、掲載されています。 英語が苦手だけど、こんな そんな方は、リアルニュージーランドまでご連絡をください。
先日、オークランドでマルに会ったとき、 「目が輝いているって、こんなことなんだ。」 いやと言うほど、そんな風に感じました。 本当に自分の好きなこと、目の前にはだかる困難、自分への信頼、そして協力してくれた人々への感謝。 そんな、いろんな感情と、それを上回る頑固な、そしていて清々しい気持ち。 いいなぁ。 マルって いよいよ、明日11月29日に出発。 そして、11月30日には、北島で2日のスーパー・トレッキングを終えて、南島へとやってきます。 私は、エイベル・タズマン国立公園の入り口にある、The Barnという宿舎に、マルの陣中見舞いに行く予定です。 その翌日はエイベル・タズマン、そしてその次の日は、一番の難関、80kmのヒーフィー・トラックと続きます。 マル、頑張れ。 ぜひ、一緒に応援してください!! バカな凄い人、応援したい!
バカだ凄いな、と思っている反面、 本心では羨ましいと強く感じている自分がいました。
応援、ありがとうございます。
マルが、先ほど最後のケプラー・チャレンジを完走し、7つのトラック360kmを7日間で走り切りました。
凄いですよね。
もっと凄いのは、日本円に換算すると500万円近くもの寄付金が寄せられたこと。
頑張ったものね。
投稿情報: ブラック | 2009年12 月 5日 (土) 18:38