昨晩、長い旅を終えてネルソンの自宅に戻ってきました。
身体は疲れているはずなのに、眼だけが冴える。
そんな夜って、だれにでもありますよね。
妻がベッドに入っても、赤ワインを一本空けても、全然眠くならない。
だから、日本で買ってきたDVDを見ることにしました。
1985年8月24日に、よみうりランドで行われたライブ。
「ショーケン」こと、萩原健一率いる、「アンドレ・マルロー・バンド」の唯一のアルバムです。
ショーケン、って言っても知らない人が多いのかな。
「太陽にほえろ」とか、「傷だらけの天使」とかで、誰にも真似できない存在感を放つ俳優。
その前は、「スパイダーズ」のボーカリストとしてグループサウンドを引っ張ってきたアイドル。
また、倍賞美津子、石田あゆみらと付き合った、男性。
でも、私にとっての「ショーケン」は、このアンドレ・マルロー・バンドのボーカリスト。
はっきり言って、こんなに格好いいロッカーは今の今まで見たことありません。
あの、今は亡き忌野清志郎さえも、「ショーケン」の毒の前には、とてもいい子に見えてきます。
大学時代、このライブを見た瞬間、私の心はガンガンと揺さぶられていました。
「ショーケン」って格好いい。
あの、狂気を帯びた眼と、ほとんど投げやりな生き方と、人に対する愛情の深さと、フェミニンな可愛さと。
それらが、まったくバランス取れていないまま内包されている危うさと。
でも、絶対こんな風にはなれないな。
若いころ、憧れと、尊敬と、そしてたくさんの妬みを心に抱いて、このライブを見ていました。
あれから20数年が経ちました。
今、このライブのDVDを見て、感じることはやっぱり一緒。
「ショーケン」って格好いいな。
でも、20歳の自分とちょっとだけ違うのは、
「こんな風にはなれなかったけど、自分の生き方もこれでいいかな。」
そう思えることになったことでしょうか。
でも…
でも…
やっぱり、この「ショーケン」格好良すぎます。
見てない人、絶対損していますよ。
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