もう数カ月前になるけれど。
ニュージーランド北島に住んでいる友人、波田さんがご家族を連れてネルソンに遊びに来てくれました。
ちそらくん、まひろくん、二人のわんぱく兄弟。
そして、末っ子の姫君は、ちまりちゃん。
みんなで、エイベルタズマン国立公園に行きました。
初春の、気持ちいい日だったのですが。
でも、まだ海の水温は低くて、冷たいはず。
だけど、3人のお子様たちは、一目散に海へとダッシュ!
すごく、すごく、楽しそうに遊んでいました。
ちまりちゃんが、
何度も、何度も、
「嬉しい!」
「嬉しい!」
って言っていた。
目の前にある、とっても楽しいこと。
素直に心がそのことに反応するんだろうね。
可愛い女の子が、とっても綺麗な言葉をくれるから。
なんだか、感動してしまいました。
今までの人生で、いろんなことに感動してきたけれど。
「嬉し泣き」って、私はまだ一度しか経験していません。
子供のころに、故千葉あきお先生が描かれた「キャプテン」というマンガを、何度も、何度も、読みふけっていました。
昭和40年前後生まれの同年代の方なら、きっとご存じのマンガかな。
内容は、「超」がつくほどの、スポ根マンガです。
そのマンガの主人公「谷口君」に憧れて、キャプテンになりたかった。
そして、高校ラグビー部で監督、そして先輩方の推薦でキャプテンに選ばれました。
嬉しかったけど、責任重大。
私の高校は進学校ではあったけれど、ラグビー部はとても真剣なんです。
市内新人大会では、私たちの前年まで14年連続決勝進出という強豪校の一角でした。
しかし、厳しい練習も実らず、私たちのチームは、同大会準決勝で敗退してしまいました。
私は2回戦で左手の甲の骨を骨折。
敗退した試合には、出場できませんでした。
そして、次の大会は、県新人大会。
もちろん負傷中の私は出場できません。
おまけに一回戦の相手は、優勝候補のラグビー名門校。
いけないことですが、私自身も始まる前から諦めモードでした。
今だから、正直に言いますが。
だけど。
終了のホイッスルの鳴る直前まで、私たちがリード。
最終のプレーで、結果的には破れてしまいましたが、これ以上はないという大善戦でした。
身体も、相手の方が数倍しっかりとしてるのに、全然当たり負けすることなく。
始終、気合いでは、圧倒した戦いでした。
試合の途中、味方のプレーヤーが、何人も、そして何度も、身体を痛めてうずくまっていました。
そういう時に、
「怪我して出れない藤井の分まで頑張ろう!」
そう言いながら、お互い励まし合っていたチームメイトの姿がありました。
試合後、円陣を組んで、整理体操をします。
その時に掛け声を出すのが、キャプテンである私の役目でした。
その試合の時も、腕を吊りながらも声は出せるから、円陣で声を出すのは私のはずでした。
ただ、ボロボロになって帰ってきた同級生、そして下級生のみんなを見て。
何も傷ついていない自分は、泣けてしまって、声が出せませんでした。
そのときは、どういう気持かわからなかったけど。
たぶん、とても、とても、嬉しかったんだと思います。
目の前に、素晴らしいことがあっても、
人は、もっと楽しそうだとか、自分よりもいいものを持っているだとか。
そんな思いで、素直に喜べない自分がいたりします。
楽しいことを、将来かなえられる健康な身体を持ち合わせているのに。
だけど、経済的に無理だとか、忙しすぎるのがいけないとか。
今の時点で、それらを実現できないことを否定的にとらえてしまうこともある。
ひとつ、ひとつ。
目の前にある、楽しいこと、心がうきうきすること、そして嬉しいこと。
「嬉しい!」
って、素直に、心の底から喜べる、そういう人間でいたいな。
新しい年が始まります。
私の周りにいるみんな。
そして今まで私の人生に大小なりとも関わってくれたみんな。
心から感謝しています。
ありがとう。
そして、これからもよろしく。
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