ニュージーランドの最高峰、マウントクック。
その困難な山を、間近で望む究極のトレッキング体験がある。
それが、Ball Pass Crossing (ボールパス・クロッシング)。
キャロライン・フェースを目の前にするハットをベースにした2泊3日のコース。
昨11月、雪まだ深い時期に、期待に胸をふくらませて行ってきた。
宿泊していたテカポから、マウントクックビレッジへと向かう途中。
乳白色を帯びた、青いプカキ湖から遠くに見える霊峰を眺める。
車のウィンドウに移る、憧れの山は、どんどんと目の前に迫ってくる。
期待と、若干の緊張感と。
歩き始めは、タズマン・グラッシャー。
氷河が削った谷間。
ごろごろとした岩場が続く。
天気は最高。
ただ、吹いてくる風は、雪の冷たさを帯びてちょっと冷たい。
平坦な道はずっと続く。
今年の冬から春場にかけては、雪が多い。
谷間にまで、大きな雪崩が押し寄せてきている。
土をそぎ落として谷間まで流れ込んだ、怒涛の雪崩の上を歩く。
もうすぐ、斜面の取り付きだ。
がんばろう。
そして、
ニュージーランドで一番大きい氷河、タズマン・グラッシャー。
その谷間から、足場の悪い岩場を登り始める。
尾根までは、標高差500mから600mほどの直登に近いコース。
両手を使い、慎重に登っていく。
あの尾根に上がれば、マウントクックが見えるはず。
・・・
見えてきた。
陽の光にまぶしく、白く輝く、マウントクックが。
・・・
私たちは、マウントクックと、タズマン・グラッシャーを見ながら昼食をとることに。
いったい、なんて景色なんだ。
つづきます。
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